「太陽」(2016年) FULL SIZE

(2020.7.5 updated)

 

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「太陽」

2016年5月シアタートラムで上演(132min.)

作・演出
前川知大

キャスト
生田結 (草一の娘)……清水葉月
奥寺鉄彦 (純子の息子)……大窪人衛
森繁富士太 (ノクス、見張り番)……浜田信也
生田草一 (結の父)……中村まこと
奥寺純子 (鉄彦の母、克哉の姉)……岩本幸子
曽我征治 (ノクス、玲子の夫、役所職員)……盛 隆二
曽我玲子 (ノクス、結の生みの親)……伊勢佳世
金田洋次 (ノクス、医師。草一と同郷で玲子の友人)……安井順平
奥寺克哉 (純子の弟、事件を起こして失踪)……森下 創


二十一世紀初頭、世界的なバイオテロで拡散したウイルスにより人口は激減し、政治経済は混乱、社会基盤が破壊された。
数年後、感染者の中で奇跡的に回復した人々が存在することが明らかになる。
彼らは免疫や代謝において人間をはるかに上回る身体に体質変化していた。
若く健康な肉体を長く維持できる反面、紫外線に弱く太陽光の下では活動できないという欠点があったが、変異は進化の過渡期であると主張し自らを「ノクス」(ホモ・ノクセンシス = 夜に生きる人)と名乗るようになる。
ノクスになる方法も解明され、徐々に数を増やす彼らは弾圧されるが、変異の適性は三十歳前後で失われる為、若者の夜への移行は歯止めが効かなくなった。
次第に政治経済の中心はノクスに移り、遂には人口も逆転してしまう。

ノクスの登場から四十年、普通の人間は三割ほどになり、かつて日本と呼ばれた列島には、ノクス自治区が点在し、緩やかな連合体を築いていた。
都市に住むノクスに対し、人間は四国をあてがわれ多くが移住していたが、未だ故郷を離れず小さな集落で生活するものもいた。
かつてノクス殺傷事件を起こしたその集落(長野八区)は、隣接するノクス自治区から経済封鎖を受け続けていた。
ほとんどの者が集落を離脱し、残った住人はわずか二十数人。

その十年続いた村八分的な制裁が終わりを告げ、再びノクスとの交流が始まった_。

 
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